当院の主張 なぜ効く?鍼灸
■なぜ効く?鍼灸治療
鍼灸治療の治療理念は、自然治癒力の向上による疾病の排除や、疾病の準備状態の回復です。
病気を一つの身体的な現象としてとらえ、その病気に対する治療を行うだけではなく、身体の均衡を整えることによって疾病に対する治癒力を向上させるというような、根本的なケアを鍼灸治療は目的としています。
鍼灸治療には髪の毛ほどの太さの金属の細い針(鍼)と、ヨモギから作ら れたモグサ(艾)が用いられます。問診はもちろん、腹直筋の緊張の具合や顔
色、脈の打ち方等を診察し、得られた情報をもとに特定の治療点(いわゆる ツボ)を選択し、特定の治療点(経穴:ツボ)に鍼灸治療を行うことによって、体ではさまざまな反応が起きます。
ハンス・セリエのストレス学説やメルザックらのゲ−トコン トロ−ル説でも鍼灸の効果は説明できますが、当院では以下のように鍼灸治療の奏功する機序について患者さんに簡単に説明しています。
「鍼や灸などで体に刺激を与えるとその部位の筋肉の硬結が柔らかく ほぐれます。
これは軸策反射という脊髄の反射で起こります。腰痛など慢性の筋肉の痛みを主訴とする疾患では、痛みによるストレスのせいで患部の筋肉の血行が悪くなり、患部の治癒を妨げているばかりでなく、血行不良による患部の筋肉の虚血によりいっそう痛みを強くさせています。
痛みのある患部に鍼や灸などを行うことによって、患部の血行が軸策反射に より改善されば、患部にたくさんの栄養に富んだ血液が流れ込み、あなたが持
っている本来の自然治癒力が促進されます。」
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ツボ人形 写真の人形は、1600年頃、紀州藩の藩医であった岩田道行が作成したと言われる。
当時鍼灸治療の教材として作成された木製の銅人形で、原型は室町時代に竹田昌慶が明の王室から1378年に譲り受けたものと言われている。
実物は東京大学総合博物館 医学部門にて保存されています。
写真は、第53回全日本鍼灸学会千葉大会参加時のパンフレットより。
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これは、仙台市で開催された第37回東北鍼灸学会の大会二日目の特別講演での、講師の永田先生の話を書いたものです。
アフリカの砂漠なんかでシマウマとかが赤ちゃんを生むと、後産とかで出てきた胎盤とかを親はすぐ食べちゃうとか。
胎盤とかは血の臭いがするから、ライオンとかが寄ってきて非常に危険 だから、って言うのもあるんだけど、真の意味ってそうじゃないそうです。
身体的・精神的なストレスが慢性的に持続すると、脳の下垂体からACTH(副腎皮質刺激ホルモン)という物質が分泌され、副腎を刺激する。
すると副腎からストレスホルモンといわれるコルチゾールが出てくる。これらが身体の筋肉も骨も、すべて動員してブドウ糖を作り出させる。
アドレナリンというホルモンもそこに協力して心臓をどきどきさせ、血圧を高め、一方では末梢部分を引き締めていきます。もちろんこれは非常時に対応するための身体の態勢づくりであるのですが、その状態が日常的に続き、闘い続けなければならないとしたら、最後には身体はボロボロになってしまいます。
このストレスによって引き起こされる状態を中和するために、DHEA―Sという物質が体内で産生されるとの話でした。
このときの永田先生の講演では、ストレスによって賛成されたコルチゾールを中和するDHEA―Sは、鍼灸治療によって体内に多く産生されるとのことでした。
このDHEA―Sは、胎盤に非常に多く含まれていて、 コルチゾールを中和するくらいだから強力な滋養を持ってるそうです。
赤ちゃんを産んだばかりの親シマウマは、まず胎盤を食べて失われた活力を養うというおはなし。
余談ながら、人間も赤ちゃんを産むと、子供にへその緒を持たせるでしょう? あれは生涯に一回の大病を子供が患ったとき、煎じて飲ませる起死回生の薬なんだそうです。今の時代みたいに、小児医療の進んでいなかった時代は、子供の病気って大変だったんですね。
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| 日本最古の医書 天元5年(982年)、当時の典薬頭・鍼博士の丹波康頼は、82歳の時に仏教と共に日本に伝わった数千年の歴史を持つ隋や唐の膨大な医書から重要な部分を日本版として編集した。
これらは『医心方』として内科・外科・婦人科・産科・小児科・食養生・鍼灸など30巻にまとめられ、永観2年(984年)に当時の朝廷に献上された。
写真は『産経』と言われる、 産婦人科の医書。
妊娠各月における母胎や胎児の解説や、鍼灸のツボ(治療点・禁忌点)について解説されている。 |
■当院の考え
鍼灸治療の効果は、すべて本来人間持っている反射などを利用しています。
この反射などを起こさせるために鍼灸などを行うのですが、化学的な薬品 などは一切使わず、副作用の心配などせずに長期的な治療が可能です。
また、鍼灸治療を受けたことのある方は経験があるかもしれませんが、 たとえば腰痛の治療を行うのに腰部だけではなく腹部や足などにも鍼や灸 などを行うことがよくあります。
これは、たとえ主訴が腰痛であっても原因は下半身の冷えによるものであったり とか、腹腔内の血行の不良などが腰痛の原因であがると思われたときなど腰痛に一見して無関係なように見える足や腹部が重要な治療地帯であると思われたときなどにこれらの部位にも治療を行います。
このように鍼灸治療は、病気だけを治療するのではなく病める病体に対して自然治癒力の向上を目的として行う治療であり、鍼灸治療は疾病時のときだけではなく健康なときから疾病を予防する目的で行うことも重要です。

■万能ではない鍼灸治療 統合医療の中の鍼灸
鍼灸治療は服用の心配がなく、自然治癒力を向上させることによって疾病を 改善させるなど、非常に体に優しい反面、万能ではありません。
たとえばガンなど、緊急に外科的な処置が必要な病気に対し「自然治癒を強くして、切らずに治す」ということは非常識です。また灸を行うことによって白血球の貪食作用が高まりますが、これによって急性の致命的な感染症に対応するというのも無理があります。
鍼灸治療は大ざっぱに言うと生命にかかわらない慢性病に対し、副作用の心配もなく安心して長期的に治療を継続できるという点がメリットであると言えます。
西洋医学で確実な治療法が確立されているような病気の場合は、 たとえ手術などを選択せざるを得ない場合でも、西洋医学的な治療を受けたほうがよいと言えるでしょう。
その場合でも、鍼灸治療は病気の体の回復に役立つことも多く、西洋医学と併用することで良い効果が生まれる場合が多いようです。
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